森林整備と私たちの仕事
昔の人たちは、なにか大きな行事があると自分の持ってる山を売ってお金を工面したそうです。例えば息子が上京するとき、または娘が嫁ぐとき。
様々な節目でお金が必要になると、山(山林)はとても大切な役目をしていたようです。
でも…いつからでしょう。
「山を持っていても何にもならない」という声を聞くようになったのは…。
「亡くなったおじいちゃんは山持ちだったらしいけど、今じゃどこからどこまでが自分家の山なのかも分からないし、固定資産税はとられるし、山なんて何にもならない」そんな声を聞きます。
そこで私たちにとって山っていったい何なのだろう。
あらためて考えてみます。
山は一年でいろんな姿を見せてくれます。
春には茶色から緑色に芽吹く森林のそばで、色とりどりの花や草木が咲き誇ります。
夏は生い茂った森林の深い緑色が疲れを和らげてくれます。
秋には次々と衣替えする葉が美しい彩で人の心を魅了します。
冬になり葉っぱを落とした樹々たちが雪のベールをまとった姿は、それはそれは美しく心が洗われるような気持ちにさせられます。
でも山は、四季折々の姿を見せてくれるだけではありません。山は間伐・主伐・植林・下刈りと繰り返し手入れをすることでベストな環境を保ち、私たちを守ってくれます。
私たちの仕事、「林業」はいつも自然と寄り添っています。近年、日本全体が森林整備に力を入れています。最新の技術を使い森林整備を進め、山(森林)も所有者も業者も全てが喜ぶ山づくりがスタートしています。これからは「おじいちゃんが山を残してくれてよかったね」といわれる時代に…。
CopyRight (c) Araomokuzai Inc. All Rights Reserved.